2019年7月18日10時30分、京都アニメーションが放火され、36名の犠牲者が出たことはまだ記憶に新しい出来事
です。
アニメは日本の文化の柱の一つ、京アニは一生懸命立ち直りに賭けました。
その結果、2020年9月18日劇場版「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」が上映されます。
アニメファン以外の方にも明るいニュースです。
京アニ事件は一人の男の犯行ですが、「ミラキュラスレディバグ」も悪魔VSヒーローの対決のストーリーで、ハリーポッターの魔法の世界とアメリカンヒーローのアクションを融合し、世界中の大人も子供も熱狂させている3Dアニメです。
このアニメのキャラクターなどを分析して人気の秘密を探りましょう。
ミラキュラレディバグ&シャノワールとは
3Dアニメって?
3Dアニメと言いましたが、3Dって何のことでしょう?
“D”はディメンションの略で、日本語では“次元”のことです。
2次元は縦と横しかない平面の世界、3次元は縦と横に高さが加わる現実の世界です。
日本のアニメ=セルアニメに長く親しんできた日本人にとっては、3DCGのアニメといえばロボットアニメの戦闘シーンやアイドルアニメの変身シーンで一部だけ使われているもの、というイメージを持っている人が多いと思います。
日本のセルアニメ──つまり何枚も原画を手書きし、パラパラ漫画のように動画にすることで作られる2Dアニメでは、キャラクターの顔や体は手書きし、要所でCGを取り入れることが主流でした。
ただ最近はキャラクターもCGで作り、動かし、まるで手描きのように見せる3DCGアニメが増えているそうです。
例えば、2017年にヒットした『けものフレンズ』や『正解するカド』は日本式3DCGかもしれません。
↑この表情(画像左)はいかにもアニメらしい表情ですよね。
でもこの顔、パーツ配置の整合性は全くないんです。
この表情を正面から見ると、こんな崩れた顔(画像右)になっちゃいます。
こんなに口が開く人って世の中にはいないですね。
3DCGの一つの武器は、正面からでも横からでもモデルを動かせることです。
基本的に2Dアニメは制作会社のメンバーだけではなく社外の作画スタッフにも仕事を依頼して製作していますが、3DCGは全ての作業はインハウス(=内製)で製作できるようです、この違いは大きい!!
製作人数も、作画スタッフ100人で作るテレビアニメも、CGなら20人で済むんです。
人員コストが少ないと給料にも差が出てきます。
3DCGアニメだと一人の人が受け持つ業務の幅が広いのと、外部に仕事を依頼しない分関わる人が少ないので、単純に一人当たりの稼ぎ高が多い!
海外で3DCGアニメが伸びる理由はスケールの大きい劇場版に適しているということ以外にも低コストと製作時間の短縮化が映画会社には大きな魅力ですね。
ミラキュラスレディバグ&シャノワールとは
「ミラキュラス」はアニメ後進国?のフランスを中心に韓国と日本の3か国が共同制作した3DCG(立体感のある)のテレビアニメです。
フランスのアニメーター、「トーマス・アストリュック」がレディバグを創造、2012年に海外市場の拡大を狙っていた東映アニメーションが加わり2DCGアニメが公開されました。
が東映は制作費などの問題で降板し、代わって韓国のSAMGアニメーションが映像制作を担当し3DCGアニメ化し、2015年にテレビシリーズとして放送開始されたのです。
2015年に第1シーズン全26話がフランス・韓国・アメリカなどの諸外国で放送開始され、2017年から第2シーズンの放送を開始。
日本でも2018年ディズニー・チャンネルで放映が決定し、7月1日に第1話が放送されました。
そして2018年8月12日には、「ティーン・チョイス・アワード 2018」でアニメーション部門の受賞に輝いています。
「ミラキュラスレディバグ&シャノワール」とは魔法とアクション満載のストーリーで、子供から大人まで幅広いファンが熱狂している大人気のアニメーションでーす!!
あらすじ
ストーリーはプリキュアとスパイダーマンを足して2で割った感じで、パリを守るヒーローデュオのレディバグとシャノワールのお話です。
二人はただの変わったティーンエイジャーだと思われていますが、大きな秘密があります。
それは、昼間は平凡な高校生、夜になればスーパーヒーローなんです!


フランス人の父と中国人の母を持つマリネットはクラスメイトでモデルのアドリアン・アグレステに恋する普通の女の子なんですが、ある秘密があります。
それは彼女がパリを守るヒーロー、レディバグだということです。
そして!アドリアンもある秘密を持っています。
彼もまたパリを守るヒーローのバディ、シャノワールだったのです。
二人は市民をヴィランへと変える邪悪な生物・アクマをとらえるため、クワミ(妖精)の力でレディバグとシャノワールに大変身。
普段は妖精を隠しながら日常生活を送っていて、悪者が現れると変身。
黒幕は自分では手を下さず、人々の悪い心を増幅させて悪者に変えてしまう。
ヒーローは悪者にされてしまった人々を浄化し、元に戻してあげる。
シャノワールとしてレディバグに出会った瞬間から彼女に恋に落ちるアドリアン(シャノワール)は彼女の正体がクラスメイトだと知らないまま猛アタック。
そしてお調子者のシャノワールの正体が大好きなアドリアンだと夢にも思わないマリネット(レディバグ)はいつも彼を適当にあしらう…
というもどかしい四角関係が展開する中、ヒーロー達に仲間が増えたり、二人の仲が進展したりしなかったり、恋のライバルが出現したり、ヒーロー達の敵の親玉の正体が〇〇〇〇〇だったりと急展開が繰り広げられるのです!
二人のスーパーヒーローは海外では中学生ですが、日本では高校生として活躍しています。幸運のテントウ虫とお茶目な黒猫にも注目を♥
主題歌や声優
主題歌
REAL SONG
- 作詞:成田喜秋
- 作曲:成田&赤嶺裕樹
- 歌手:LADYBUG
何も見えなくて 暗闇の中 一人歩いてた
遠くで声がする 忘れかけてた 光が射し込んだ
どうして今は胸の中でしか 聞こえてこないのかな?
悲しくはないから 辛くもないから 叶えて欲しい事が‥‥
もう一度 君の声が聞きたい 何度でも目を閉じるよ
心の中で僕は微笑んで そっと耳に手をあてた
日本で放送されたミラキュラスの楽曲歌詞の一部です。
2018年の放送直前に東映アニメーションは、『2015年9月から韓国、フランス、アメリカで順次放送がスタートし、現在では世界120か国以上で放映されている本作は、日本にも既に多くのファンが存在し、「レディバグを日本へ」という著名活動が行われる程反響を呼んでいる。王道ストーリーと新鮮な世界観に加え、映像の美しさやキャッチーな楽曲にも注目だ。』と大々的にPRしました。
楽曲の「LADYBUG」は4人組のパワーポップバンドで、日本の放送開始に合わせて成田&赤嶺さんが作詞作曲したものです。
その後解散して、今はデュオとして活動しています。
- 成田喜秋さん(Vo/G)(1980年8月30日生/東京都狛江市出身)
- 赤嶺裕樹さん(G/Vo)(1979年10月16日生/沖縄県浦添氏出身)
主題歌は各国での放送は英語版が多いようですが、「私の名前はマリネット、昼間はどこにでもいる女の子 みんなに言えない特別の秘密」の内容の歌詞で、快テンポの曲が共通の主題歌のようです。
声優
アニメの人気を左右する大きな要素は声優です。
その声優という職業の懐事情を覗いてみましょう。
平均年収は350万円くらいのようです。
ちょっと意外ですね、もっと多いと思っていたでしょう。
芸能プロダクションや声優事務所に所属して月給制で働いている声優もいますが、ほとんどの声優は事務所と芸能プロダクションや声優事務所と業務契約を結び、仕事があればギャラから手数料が差し引かれて給料として声優に支払われるのが普通です。
月に10本の仕事があるとすると計算すれば、月収:20000×10本=20万円
年収:20万×12万円=240万円になります。
実際に月に10本の仕事が入るのは声優業界でも全体の1割程度です。
そしてデビュー20年以上のベテラン声優や売れっ子だと年収は1000万円を超えるようです。
華やかに見える声優さんの舞台裏はこの辺で。
ミラキュラの声優は、二人のヒーローを中心に展開いていきます。

- マリネット→奈波果林さん(北海道札幌市出身、年齢不詳、2014年から活動開始)
- アドリアン→逢坂良太さん(1986年徳島県出身、2010年から活動する中堅の声優)
2018年の日本の放送開始直前の7月31日(水)にマリネット役・奈波果林さんとアドリアン役・逢坂良太さんの楽しいトークショーが東京スカイツリータウンで実施されました。
二人とも世界的なディズニーの人気3Dアニメの日本版出演に“長年の夢がかなった”と大張り切り。
他のベテラン声優陣に囲まれて楽しいアニメ作りを続けるでしょうね!
さいごに
最近の日本の映画界を引っ張るのはアニメ、その訳は必ず親子連れで来てくれるので観客数が倍になるからですって。
実際「コナン」や「君の名は。」や「ジブリ作品」などの興行成績は大作ドラマを上回っています。
「ミラキュラスレディバグ&シャノワール」も世界120か国以上に放送された後、日本でもディズニー・チャンネルで放送され、3DCGの画面の美しさと迫力は観る人を楽しませています。
これからシリーズ2から3へ展開していくようすが、作品名の長さには少々閉口しています(笑)まあ、ファンは「ミラキュラ」で十分通じているからいいか( 艸)
収益の問題もあるのでしょうが、BSやCS放送から地上波で放送することになればもっと一般のファンが増え、人気が上がるのではないでしょうか!?
