土地の区画整理が行われる際によく聞く「換地処分」って何?
清算金の手続きって何をするの?といった、土地に関してわからないことだらけだったので調べてみました。
区画整理と換地処分って何?
「換地処分」とは、土地の区画整理を行う際に実施されるものです。
区画整理事業によって、そのと区画に土地を所有していた人に新しく割り当てられる土地を「換地」といい、土地所有者に換地を割り当てることを「換地処分」といいます。
「現地照応の原則」というものがあり、基本的にはもともと所有していた土地に近い場所に割り当てられます。
土地区画整理事業は何のために行うの?
土地区画整理事業は、人が通りやすい道を整理したり、防災の観点から道路や上下水道の付け替えなどが行われます。
ぐねぐねした道だったところをまっすぐの道にしたり、土地の形をきれいな四角形にして所有者に割り当てる際に「換地」がされます。
区画整理事業で土地は減る?増える?
換地処分によって、多くの場合は所有地の面積は減ることになりますが、逆に増えたり、面積が変わらないケースもあります。
換地処分によって土地が減る理由は、道を広くしたり公園をつくったりするために土地を提供してもらう必要があるため、換地処分によって土地が減る人が多くなります。
しかし、どうしても動きたくない!という人がいたり、区画の調整の際に土地が増えるといったケースもあります。
身近にあったケースでは、土地所有者が近くに住んでいなかったために区画整理事業についての話し合いに参加できず、土地所有者の意思に反して土地が増やされてしまったというケースもあります。
この場合、諸々が決定してしまって清算金の支払いを命じる封書が届いた時点で初めて知ったのということで、不服がある場合は申し出ることもできたそうですが、結果が覆ることはなく、清算金の支払いを命じられたということです。
年配の方が多い地域では、土地所有者が老人ホームなどに入ってしまっていて書類の確認ができていなかったということも多々あるようです。
ですので、ご自身の周りで区画整理事業が行われていたり、行われるという話があった場合には組合から届く書類には注意して目を通しておき、説明会などが開催される場合はしっかり参加しておくように!というお話を聞きました。
換地処分はいつ行われる?
「換地処分」は、土地区画整理の工事が完了した後に行われます。
ここで、土地区画整理事業の大まかな流れをご紹介します。
①都市計画決定
②事業計画等の決定
③換地計画
④仮換地指定
⑤建物等の移転・工事
⑥換地処分
⑦土地・建物の登記
⑧清算金の徴収・交付
⑨事業完了
土地区画整理事業はだいだい10年以上かかるといわれています。特に時間がかかるのは③の換地計画の部分です。地権者全員の同意を得なければならないために時間がかかるといわれています。
ただ、先の事例でもご紹介しましたが、しっかりと一人ひとり確認を取ってくれるわけではなく、参加しなかったり、書類の提出がなかった人は承認したものとみなされるケースが多いので、土地を所有している人はその土地に住んでいない場合でも注意しておく必要があります。
まとめ
今回は「区画整理の換地処分とは?清算金の手続きはどうする?」ということで、身近におきた事例を交えながらご紹介しました。
区画整理事業は、住みやすいまちづくりのために行われるものですが、不本意な換地処分や清算金の支払い命令など各地で問題が多発しているのも事実のようです。
知らないで損することも多いので、しっかりとアンテナを張って情報をキャッチできるようにしておくのは大切ですね。