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子どもの身長を伸ばすための食事とは?どんな栄養が必要?【後編】

こんにちは。てるです。

前編に引き続き、子どもの身長を伸ばすための食事、栄養について書いていきます。

後編では、子どもの身長を伸ばすための栄養素とその栄養素の役割、背が伸びる理由にふれながら献立の考え方も書いていきますので参考にしてください。

子どもの身長を伸ばすための栄養素

骨をつくるための栄養素や成長ホルモンの分泌にかかわる7つの栄養素にふれながら、子ども身長を伸ばすためにどのような食材を使ったらよいかもご紹介します。

1.たんぱく質

たんぱく質は、骨・血液・筋肉などの原料となります。骨や血液、筋肉、皮膚などの身体の大部分はたんぱく質でできています。小学生~高校生の成長期は身体自体が作られる時期です。そのため大人より多くのたんぱく質をとる必要があります。さらにたんぱく質は身体の免疫力を高める働きもあるので、成長期には特に意識してとりたい栄養素です。

1日の摂取目安量は60g

★吸収率を高めるポイント

たんぱく質 × ビタミンC

たんぱく質 × 亜鉛

たんぱく質が分解された際にできるアミノ酸は、ビタミンCや亜鉛によって吸収率が高まります。たんぱく質にも身体への吸収率が高いものと低いものがあるのですが、複数の食品からたんぱく質をとることで吸収率を高めることができます。

★たんぱく質を多く含む食品

肉類、魚介類、卵、乳製品、豆・大豆製品

2.コラーゲン

コラーゲンは骨や軟骨をつくるたんぱく質の一種です。身体をつくるたんぱく質の約30%はコラーゲンで、カルシウムが骨にくっつくのを助け、骨の成長を促す役割を果たします。子どもの身長を伸ばすためにはコラーゲンとビタミンCを一緒にとることが重要です。

★吸収率を高めるポイント

コラーゲン × ビタミンC

コラーゲンはそんままでは吸収されません。体内でアミノ酸に分解され、再びコラーゲンとして生成される際にビタミンCが不可欠です。

★コラーゲンを多く含む食品

肉類、魚介類、ゼラチン

3.トリプトファン

トリプトファンは、アミノ酸の中でも深い睡眠を促す役割を持っています。子どもの身長を伸ばすためには、質のよい深い睡眠も大切です。トリプトファンがセロトニン(脳内物質)をつくり、さらにメラトニン(睡眠ホルモン)がつくられることで深い睡眠を促します。深い睡眠は、成長ホルモンの分泌を促し、子どもの成長を助けます。

★吸収率を高めるポイント

トリプトファン × ビタミンC

トリプトファンは人間が体内で生成できない必須アミノ酸のひとつ。そのため意識して取り入れる必要があります。ビタミンCと一緒にとることでトリプトファンからセロトニンがつくられやすくなります。

★トリプトファンを多く含む食品

肉類、乳製品、豆・大豆製品、ごま

4.亜鉛

亜鉛は人間の身体にとっては、ごく少量必要なミネラルの1つです。ただ成長ホルモンの生成や分泌の際に影響を与えることがわかっています。亜鉛が不足すると成長ホルモンがうまく働かなくなるため、子どもの身長を伸ばすためにはとても重要な栄養素です。

★吸収率を高めるポイント

亜鉛 × たんぱく質

亜鉛は摂取量が少なくても体には十分に作用します。亜鉛はタンパク質の吸収率を高めるため一緒にとると効果的です。しかし、加工食品に含まれているリン酸と結びつくと身体の外に流れていってしまうため、加工食品のとりすぎに注意が必要です。

★亜鉛を多く含む食品

肉類、魚介類、、豆・大豆製品

5.カルシウム

カルシウムは、骨をつくるために不可欠な栄養素です。日本人はカルシウムの摂取量が少ないため、意識してとる必要があります。人間が一番吸収しやすいカルシウムは、乳製品に含まれている乳酸カルシウムです。しかし、牛乳に含まれるカルシウムのうち吸収できるのは約60%といわれています。また汗をかくと一緒に身体の外に出ていってしまうので注意が必要です。

1日の摂取目安量は1,000mg

★吸収率を高めるポイント

カルシウム × ビタミンD × ビタミンK

ビタミンD、ビタミンKを一緒にとることでカルシウムの吸収率が高まります。これらのビタミンは油に溶けやすいので、炒め物などで油と一緒にとると効果的です。しかしカップ麺やスナック菓子などの加工食品に含まれているリン酸はカルシウムと結びつき、カルシウムを身体の外に流してしまうので注意が必要です。

★カルシウムを多く含む食品

魚介類、野菜、乳製品、ごま・ナッツ類

6.ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収率を高め、子どもの身長を伸ばすために効果的に作用します。ビタミンDが不足すると「くる病」という骨格異常が発症することからも、骨に大きく関わっていることがわかっています。また日光に当たると身体の中でビタミンDがつくられます。そのため、子どもの身長を伸ばす、成長のためには食事に気を付けるだけではなく、外で元気よく遊ぶことも大切です。

1日の摂取目安量は3.5μg(マイクログラム)

★吸収率を高めるポイント

ビタミンD × カルシウム × ビタミンK

ビタミンDは水には溶けず、油に溶け出す脂溶性ビタミンです。油と一緒にとると吸収率が高まります。また日光にあてると増えるという性質をもっているので、きのこなどの食材を10分程度日当たりのよい場所に置くと良いといわれています。

★ビタミンDを多く含む食品

魚介類、卵、きのこ類

7.ビタミンK

ビタミンKは、強い骨を作り子どもの身長を伸ばすために大きな役割を果たします。また、ビタミンDと一緒にカルシウムの吸収率を高めます。骨そのものを強くしたり、骨からカルシウムが流れ出てしまうのを防ぐ働きもあります。そのため骨粗しょう症の治療薬としても用いられています。薬などで抗生物質を飲み続けていると不足しがちになるので注意が必要です。

1日の摂取目安量は70μg(マイクログラム)

★吸収率を高めるポイント

ビタミンK × カルシウム × ビタミンD

ビタミンDと同じく、脂溶性のビタミンです。炒め物やドレッシングとして使うなど油と一緒に取るようにすると効果的です。また発熱や炎症などで、抗生物質を使ったときには特に意識してビタミンKをとることが重要です。

★ビタミンKを多く含む食品

肉類、野菜、海藻

身長を伸ばす献立とは?

毎日の食事で子どもの身長を伸ばす

身長を伸ばしたいなら、背が伸びる時期に良質な食事(栄養)、睡眠、運動が大切です。背を伸ばすためには、骨の成長のために必要な栄養をバランスよくとることが大切です。

子どもが成長するために1日に必要なエネルギー量(カロリー)は年齢や性別によって変わります。栄養バランスのとれた食事をすること、適度な運動をすること、質のよい睡眠をとることは子どもの成長にとって重要なことです。

子どもの成長(子どもの背を伸ばす)ためには、毎日毎食6品目そろえることが理想的です。6品目とは、①主食、②主菜、③副菜、④汁物、⑤乳製品、⑥果物です。

1回の食事で6品目そろえよう!

①主食

ごはん、パン、麺類など。炭水化物を多く含み、身体を動かすためのエネルギーになります。

②主菜

肉、魚、卵などのたんぱく質を多く含む食材をつかったおかずのことです。身体をつくり、骨を伸ばす(背を伸ばす)ためにも重要です。

③副菜

野菜やきのこや海藻類などで、主にビタミンやミネラルが豊富な食材をつかったおかずのことです。栄養の吸収をたすけたり、身体の調子を整える役割を果たします。

④汁物

味噌汁やスープなどのことです。水分、ナトリウムの補給と、中の具材によっては様々な栄養をとることができます。

⑤乳製品

牛乳、ヨーグルト、チーズなどの吸収しやすいカルシウムを豊富に含んでいるものです。身長を伸ばすためには不可欠です。

⑥果物

ビタミンCやミネラルが豊富で、身体の調子を整えたり、他の栄養素の吸収率を高める役割を果たします。

献立をつくる流れは?

献立をつくる時の流れは、大きくわけると①1食で6品目をそろえる、②栄養素の摂取目安量を考える、③1日のカロリー量を調整する、の3段階です。

②栄養素の摂取目安量、③1日のカロリー量を調整するを、特に専門知識のない人が厳密に行おうとすると疲弊してしまうと思います。ですので、まずは1食6品目を意識して献立をつくり、その中で必要な栄養素がとれるように意識して食材を選んでいくことから始めてみましょう。

そして①に慣れてきたら摂取目安量やカロリー計算をしながら進めていくと挫折せずに進められます。最近はスマホアプリでも栄養素計算やカロリー計算をしてくれる便利なものがありますので、そういったものを使うのも手ですね!

まとめ

いかがでしたか?

今回は「子どもの身長を伸ばすための食事とは?どんな栄養が必要?【後編】」で、背を伸ばすための栄養素と献立について書いてきました。

食べたもので身体はつくられていきます。

できることから少しずつ意識して取り組んでいくことで、毎日の食事を通して子どもの成長を促し、子どもの身長を伸ばしてあげることができます。

また忙しくてそこまで手が回らない、毎日そんなに手の込んだものもできないし、という方は、子どもの身長を伸ばすための栄養がバランスよく配合されたサプリの活用もおすすめです。