こんにちは。てるです。
今回は前野ウルド浩太郎氏「バッタを倒しにアフリカへ」から学ぶ、という内容で書いていきます。
前野ウルド浩太郎氏の「バッタを倒しにアフリカへ」という本を以前、田原総一郎氏が2017年の一冊に推していたので、気になっていました。タイトルも面白そうだし、なんといっても表紙が笑えます。
そして今回5月5日19時から放送の「世界一受けたい授業」子供の日スペシャルに著者の前野ウルド浩太郎氏が出演します。実際の前野ウルド浩太郎氏がどのような話をするのか、今からとても楽しみです。
Contents
前野ウルド浩太郎氏はどんな人?
子どもの頃に読んだ本が・・・
前野ウルド浩太郎氏は、一言でいうと『バッタ博士』です。バッタへの愛情・思い入れがとても深く、あ~こういう人が一つのことを突き詰めて博士になるだなぁと実感します。
なぜかというと、前野ウルド浩太郎氏が昆虫学者になろうと思ったきっかけが子どものころに読んだ『ファーブル昆虫記』だという点です。子どものころに興味を持ったことをそのまま突き詰めていく姿勢が、もうなんというか、根っからの研究者という感じです。
ただ、前野ウルド浩太郎氏は順風満帆な流れで博士、研究者になっているかというとそうでもないようです。それは、前野ウルド浩太郎氏はがポスドク(研究者)だったということです。
苦労人?アルバイト研究員?
ポスドクとは、ポストドクターの略で博士号(ドクター)を取得しているが、大学教授や研究者などの職に就くことができず、非常勤などの非正規の状態で研究活動を続けているような研究者のことです。
私自身、数年前にポスドクの就職支援をしたことがあるのですが、とても優秀な人でも研究者としてのポスト(仕事の空き)がないために正規の研究者になれず、たとえば非常勤などで月5万+アルバイト代といった生活ギリギリの状態で研究費を捻出するのも難しい状態という人がたくさんいました。
ポスドクから正規の研究者になるためには、圧倒的な成果・業績が必要なのです。
そんなポスドクだっ前野ウルド浩太郎氏ですが、今は国立研究開発法人国際農林水産業研究センター研究員になっています。

正規の職につくまで・・・
前野ウルド浩太郎氏の出身は秋田市で、秋田県立秋田中央高等学校を卒業し、2003年に弘前大学農学生命科学部生物生産学科を卒業、2005年茨城大学大学院農学研究科修士課程を修了し、2008年神戸大学大学院自然科学研究科博士課程を修了。
その後、今回の著書「バッタを倒しにアフリカへ」にも出てくる、アフリカ大陸で農業被害の原因とされている”サバクトビバッタ”の研究(「サバクトビバッタの相変異 混み合いに対する生理的適応と子に及ぼす母親の影響」)で農学博士になっています。
そして、京都大学白眉センター特定助教を経て、現在は国立研究開発法人国際農林水産業研究センター研究員として働いています。
「バッタを倒しにアフリカへ」
強い意志と行動力
先ほどの書いた通り、前野ウルド浩太郎氏はポスドクだったのですが、なんとしてでも「研究者で生きていく!」という強い意志があり、研究成果で一旗挙げようと思い、一人モーリタニア(アフリカ西部)に飛び込んだのです。
それは、アフリカでたびたび大発生する「サバクトビバッタ」の研究を行うためでした。
そして、大発生したバッタに女性観光客が緑色の服を食べられたと知り、自分も「バッタに食べられたい」という願望をもったのです。(←もうこの発想自体、凡人には理解しがたいですよね)
「バッタを倒しにアフリカへ」は、そんな中で体験したバッタとの「死闘」が書かれています。日本で暮らしていると、バッタと死闘?そんなことありえないよ、大袈裟だよ、と思いますが、アフリカで前野ウルド浩太郎氏が経験したことは、まさに「死闘」でした。
地雷の埋まった場所に入ってしまいそうになったり、真夜中に砂漠の真ん中で迷子になってしまったり、刺されたら死ぬ可能性があるというサソリに刺されたり、、、よく生きて帰ってこられましたね、というような経験をされています。
さらにアフリカでの研究中、不運にも文科省から受けていた若手研究者支援の期限が切れてしまったのです。それは、無収入になるということです。それでもアフリカに残りたいと思い、研究所長に熱い思いを伝えます。
そして、「バッタ研究に人生を捧げアフリカを救う」と宣言します。そこで、名前の中に入っている「ウルド」という「〜の子孫」の意味をもつミドルネームを授けられました。
前野ウルド浩太郎氏は、前向きで、たくましく、常に挑戦し続けて諦めなかったこと、正しい戦略を描いて行動してきたことで、今のポジションにいることがよくわかります。
賞をとっている著書
第4回いける本大賞『孤独なバッタが群れるとき―サバクトビバッタの相変異と大発生』
読売文学賞、中央公論・新書大賞受賞『バッタを倒しにアフリカへ』
まとめ
今回は、「前野ウルド浩太郎氏「バッタを倒しにアフリカへ」から学ぶ。 世界一受けたい授業5月5日出演」というテーマで書いてきました。
前野ウルド浩太郎氏から、人は覚悟を決めると強い、これがしたい!という気持ちを大切に、達成するためにはどうしたら良いか考える大切さを改めて学びました。
こういった熱意ある人が真の研究者なのだと思います。そして研究者としてはめずらしく(?)話や行動がおもしろい!
今から5月5日のテレビ出演が楽しみですね。ぜひ子どもと一緒にみたいと思います!